COMODO TERAZZO / コモド テラッツォ
Nakano, TOKYO
2010

DATA
Site area / 211.14㎡
Building area / 162.35㎡
Total floor / 325.66㎡
Structure / RC structure
Main use / apartment
Photo / 小川重雄

ー都市の隙間ー
いわゆるワンルームマンションのような小規模住戸は幅広い使用形態に特徴がある。居住者は単身者だけではなくルームシェアも増えているし、もちろんSOHOや純粋にオフィスとしての使用も多い。そうした現代の都市居住スタイルに相応しい小規模住戸は、例えば場所によってプライベート性の違いをもつような、小さくても微地形のように複数の居場所を内包している方が生活の振舞いをリアルにイメージできるし、使用形態の可能性を広げるのではないだろうか。 中野の住宅地に計画した12戸の小規模住戸による賃貸集合住宅である。敷地は大通りに面した街区の裏側にあり、路地のような道に沿って南北に細長い。敷地西側には高層ビルが建ち、北側も高層集合住宅が建設中だが、路地の向かい側は低層の住宅が立ち並んでいる。そして住宅の隙間は植物や生活用品などで埋め尽くされていて、路地固有の親密な界隈性が残されている。この路地空間に呼応した計画として、テラスハウスのようなすべての住戸が路地からアクセスできる住戸配置を採用した。そして建物ヴォリュームを路地のスケールと馴染むように分節し、小さなスペースの連続が居住の場を形成しながら街と緩やかな関係を築くことを試みている。 路地から直接アプローチする1階の住戸はエントランス周りを土間のような多目的スペースとし、奥に進むにつれてプライベート性が高まるグラデーショナルな平面構成とした。敷地角部の住戸は細長い平面を折畳むようなイメージである。間口の狭いエントランス部は1.5層の高さを確保して上部から採光を導き、下部のジャロジー窓は視線と通風を制御すると共に路地との心象的な距離感のコントロールを可能にした。 2階はアプローチテラスと室内が連続する開放的なメゾネットとした。テラスを経て街へ続く平面的な広がりと、光と風が通る塔屋状の階段スペースによる垂直方向の抜けを併せ持ち、都市の隙間にできたポケットパークのような大らかな居住性を獲得したいと考えた。